STORY 01

農業や防災のための
機械・設備を守る
「エンジニアリング事業部」

エンジニアリング事業部部長 小林 正和

農業を支える「機械」の問題を解決する

エンジニアリング事業部の守備範囲は広い。農業用水を取水・送水・排水する施設のポンプやゲート、付帯設備についての更新やメンテナンス、さらにそれらの動きを司る制御盤の設計・製造。つまり、農業に欠かせない施設の心臓部にあたる「機械」に関わっているのだ。それらは、農地を守るためのものだが、ひいては地域の環境を整え、時には洪水を防止する役割をも併せ持つ。技術力で安全を叶える――それが役割だ。

また、対象エリアも広範にわたる。もちろん新潟県内での施工は多いが、農政局発注の案件では、東北・近畿・四国・九州など日本全国で土地改良事業に関わっている。「ポンプやバルブの種類は多く、ゲートは設置環境によってそれぞれ設計・仕様が異なります。あらゆるケースに迅速に応えられるよう、幅広い知識と技術力を培っていかなくては」。そのために小林は社内での教育、専門技術を持つ人材の登用にも力を注いでいる。

農閑期の計画的整備から緊急整備まで対応

農業用施設の更新やメンテナンスでは、現地調査後に機器を分解し、工場へ運んで部品交換や修理を行ったのちに、現地に戻して組立・調整するというフローで進める。農業施設の整備は、農業に影響のないよう計画されることが一般的だが、時には、田畑に水を満たす直前になってポンプの不具合が発覚し、緊急整備を依頼されることも。1年の収穫を左右することでもあり、フットワークのよさも含めた対応力が求められる。

「時間的な制約でいえば、福島県のダムの改修工事でもその厳しさを経験しました」。会津の北部で施工した工事は、ダムの取水ゲート7門の改修を中心とした大規模なもので、3月の完成を目指し秋に着工した。貯水量をコントロールし、水位を下げながら工事を行うのだが、「放水は近隣への周知も必要なので、あらかじめスケジュールが決められていました。しかし、福島県の山間部で冬期の工事ですから、天候や積雪の影響は大きく、調整が大変でした」。こうした工事案件では、協力会社の作業員を統括し、現場管理も担う。

制御盤と制御システムをオーダーメイドで作る

ある程度の規模のポンプやバルブ、ゲートなどの動きは、現在では電気で制御されている。その制御盤設計と製作もエンジニアリング事業部で行っている。農業の効率化や防災に重要な役割を果たす制御盤は、ニーズが細かく、かつ多岐にわたるためすべてがオーダーメイド仕様。制御盤の企画・設計から、収納する筐体の製作・配線、各種検査、現地での据え付け・試運転調整までを行い、引き渡す。

エンジニアリング事業部では、ハードの製作だけでなく、システム提案も手掛けている。技術の進化が加速する今、クラウドとインターネットを使っての遠隔監視・操作、全自動での稼働など、制御の技術は日々更新している。「ITの専門知識と技術、ポンプやバルブ整備で培ったノウハウを活用し、あらゆるニーズにお応えしたい」と、小林は抱負を語る。

専門性×総合力を活かし、幅広い分野に挑む

事業部の根幹を担うポンプのメンテナンスでは、事業部内に有資格者の実働チームを持ち、幅広い案件に対応する。ゲートについては規模や工事内容に応じて、社内の工事部門と連携して進めることもある。「当社の強みは、ポンプやゲート、制御盤だけでなく、管や空気弁などを用いた工事もまた、それらの補修も新設も行えるということです」。専門性×総合力は明和工業の大きな特徴であり、差別化のポイントでもある。

「さらに幅広い分野で力を発揮したい」と、小林は考えている。今は、農業施設が主で公共事業に多く関わっているが、ポンプ・バルブの技術は工場や大型施設の排水・取水設備にも使われている。「水を使う、あらゆるところに可能性があります。一つ一つ実績を重ねながら成長し、新しい案件に取り組んでいきます」。

※2021年4月に取材した内容です。