STORY 03

育休を取得した
パパが気づいた
明和工業のすごさ

総務部総務課池田 遼(左)

製造部製品課浅原 義敬(右)

親子3人での生活の始まりを一緒に過ごせた

NC旋盤9台を操り、切削加工を担当する部署のリーダーである浅原は、平成29年に育児休業を取得した。申し出てみると、当時の上司が『よくぞ取ってくれた!』と言ってくれ、部署への周知理解を総務が担ってくれたおかげもあって、製造現場の先輩も同僚も快く送り出してくれた。「男が育休を取るのは大変だという会社もあるようだけれど、当社は案外スムーズでした」と、振り返る。

「もともと家事は妻と分担して行っていたので、育休中もそのペースで、特別なことはしていません。ただ、病院から3人で帰宅した日から、親子で同じ時間を過ごせたのはよかったなあ。子どものことは全部が初めての経験。見飽きることはありませんでした」と、浅原は語る。

ワーク・ライフ・バランスとイクメンの相関性

浅原の育休取得から2年間は、取得の申し出がなかった。イクメン応援宣言企業の認証、ハッピーパートナー企業の登録も行い、万全の態勢をとっているのに。「300名を超える社員は、全国の拠点に分かれて、全体での交流が希薄。だから、育休を取った人がいるとか、みんな応援してくれるとか、育休についての情報が届かず、自分も取ろうという気運が高まらないのではないか」と池田は考えた。

さらに、明和工業は完全週休2日で有休も取りやすいから、あえて育休を取らなくてもいいと考える人もいるのではないか、とも。「たしかに、当社は『ワーク』と『ライフ』のバランスがよくてしっかり休めるから、プライベートでいろいろな趣味を楽しめる」と浅原が笑う。それでも育児休業は別の意味があると、2019年、池田は自身の育休を申請した。

暮らしの中であらためて水の重要性を確認

せっかく取得するならPRに一役買おうと、ことあるごとに育休を取るとアピールし、ホワイトボードの予定表に大きく「育児休業取得中!」と書いて、池田は休みに入った。家事や育児をしていると、洗濯、料理、ミルクづくり、何度も行う手洗いなど水を使うシーンが多く、あらためて自身は生活に欠かせないものに関わる仕事をしているのだと実感。暮らしにフォーカスすると水の需要性はより鮮明になる。

「会社にいるときも水は使うのですが、家事や育児では水の需要度が違うんです。断水したら、なんて思うとぞっとします。子どもは待っちゃくれません。水が豊富で、安全でよかったとしみじみ思いました」と池田。だから、以前にまして自分の仕事が誇らしく思える。水道に関わる仕事に就いているからこそ、育休を取るべし。仕事の意義を再確認できる貴重な機会なのだから――池田の熱いトークに、先輩パパの浅原が大きくうなずいた。

技術の共有と周知活動で、育休取得を推進

製造現場では、ひとつの製品を完成させるにはいくつもの工程が必要。その中で育休を取るには各部署の調整や協力が欠かせない。たとえば、浅原の部署では、扱う9台のマシンのメーカーや型式が異なり、操作が微妙に異なる。「全機種を動かせるのは自分だけ。だから、育休中は心配しました」。そこで、今、技術の共有化と後継者の育成に取り組んでいる。それぞれが補いあえれば、育休だけでなく、緊急時の対応としても有効だ。

こうした取り組みも含め、育休が取りやすいこと、身近なものなのだと社内にもっと伝えたい、と池田は動き始めた。「広報誌や話の出来る機会を活用して発信する予定です。実際に取得した私たちの言葉なら伝わりやすいでしょうから」。イクメン応援の態勢がまた一歩、進んだようだ。

※2019年10月に取材した内容です。